波紋が広がる「被爆者援護施策」の発言
被爆者援護施策を巡り、被爆者側に感謝の気持ちを持つよう求めた広島市の松井市長の発言した問題で17日、被爆者団体が相次いで抗議文を市に提出するなど、波紋が広がっている。この件について市議会も素早い対応を取っており、議会で松井市長の真意をただそうとする構えだ。
非情すぎる・・・被爆者団体は抗議・発言撤回を求める
事の発端は、松井市長は被爆体験記を執筆した被爆者男性と16日、市役所で面会。意見交換した際、被爆者援護施策に関連して、医療費支給の権利要求だけでなく、制度に関して感謝の気持ちをもつよう求める趣旨の発言をしたことがきっかけ。
この一連の発言について、抗議文を提出した広島県「黒い雨」原爆被害者の会連絡協議会の高野会長は、松井氏に対し、厚労省出身であるがゆえの発言だとすると残念でならないとしている。
また、日本原水爆被害者団体協議会は松井市長に文書で抗議。広島市長の言葉とは思えず、非情な見識のない発言だとして発言の撤回を求めた。
現段階で市長から撤回の意思はなし
被害者の団体から抗議を受け松井市長は17日夜、団体側に経緯を説明。迷惑をかけたとして陳謝したが、現時点で発言の撤回には至っていない。
広島市ホームページ日本原水爆被害者団体協議会