震災復興進まぬ被災地に生きがいの場を
東日本大震災で壊滅的な被害を受けた宮城県南三陸町では、シルバー人材センターなども解散し、高齢者や障害者の就労機会が減っているという。また、住民が集まって趣味を楽しむ集会所のような拠点の整備も進んでいない。
震災の復興支援に取り組む国際非政府組織(NGO)のピースウィンズ・ジャパンでは、地域のコミュニティを守るためにも「気軽に立ち寄れる場所が必要」と考え、同町の入谷地区に「いきがいサポートセンター」(仮称)の建設を始めた。9月からの運営開始を目指す。
障害者が働くカフェも併設
センターの運営は、地元住民が主体に設立するNPO法人が担当する。高齢者などへの軽作業のあっせんを行うほか、併設するカフェでは障害者を雇用する。また地元のNPO「奏海の杜」と協力して、障害を持った子どもたちを放課後に預かるデイサービスの拠点も兼ねるとのこと。
センターの概要は、延べ床面積約340平方メートルで鉄骨一部2階立ての建物に、作業室やホール、カフェなどを設ける。建設費は6000万円ほどかかり、国際人道組織ジャパン・プラットフォームからの助成金4000万円や寄付を充てるという。
ピースウィンズ・ジャパンでは、「被災地の思いをくみ取れる場所として観光にも活用できる。復興や交流のシンボルに育ってほしい」と話し、地元からも「いきがい作りの場が誕生することになりうれしい」と歓迎の声があがっている。
国際協力NGOピースウィンズ・ジャパン
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