障害者への対応の実態を障害者が調査
イギリス全土で総数200人ほどの障害のある求職者が、仕事探しにおける問題点について調査を行っている。就職斡旋センターへの訪問や雇用側の企業の考え方の模索などだ。
慈善団体トレイルブレイザーで活動しているステファン・レドブルークさんは、アドバイザーが多岐にわたる障害についてきちんと理解しているかどうかを調査している。自身も、筋ジストロフィーのある障害者だ。
レドブルークさん自身、さまざまな壁を経験してきた。障害者雇用担当アドバイザーとまず最初に会って自分の障害について話すとき、担当者がどの障害者も同じと考えているような印象を受けることが多々あった。
そもそも就職斡旋センターに駐車場がないため、訪問自体がとても大変だ。なんとか訪問しても、センターに登録するための署名ができないことから、サービスが受けられない可能性を警告されたこともあったという。
政府が問題点に関するコメントを発表
就職斡旋センターに関する問題点は、ドルセットとサマーセットにある雇用年金局の就職支援部門「ジョブセンター・プラス」カスタマーサービス部に持ち込まれた。
カスタマーサービス部からは、レドブルークさんの件に関して特にコメントや返答はなかったが、駐車場の件、アドバイザーの知識不足の件、サービスが受けられないと言われた件などの問題点に関してはコメントしている。
コメントによると、サマーセット地区のほとんどの就職斡旋センターには駐車場はないものの、近隣に一般向けの駐車場があるので、障害者用の青いバッヂを交付してもらうことで駐車はできる、とのことだ。
またアドバイザーに関しても、障害者問題を含めた健康問題全般についても研修を受けているはずで、個々の求職者に合った対応ができるようになっているはずだ、としている。
さらに、サービスが受けられない可能性を警告されたことについては、支援の申請は本人に一定の責任が伴うため(警告という対応をとった、ということ)ではないか、としている。一方で申請書類に記入ができないことに関しては、個人に合った柔軟な対応が可能だ、としている。
(編集部 小川優子)
Disability barrier for jobseekers in Somerset
http://news.bbc.co.uk/local/somerset/hi/people_and_places/newsid_8586000/8586011.stmTrailblazers
http://www.mdctrailblazers.org/campaigning/social-model