400人のボランティアが手伝う
障害者と健常者がともに大人への門出を祝う成人式「
魅惑的生人四季」が11日、浜松市で開かれ、新成人8人が出席した。障害者の雇用が厳しい中、清掃会社で試用期間中の知的障害のある鈴木さん(20)は、「成人になって頑張る姿を天国から見守っていて」と亡くなった母を思いながら成人式を迎えた。式は、地元を離れた学校に通った障害者が、古里の成人式に参加できるようにと8年前、始まった。
母に心配を掛けた
鈴木さんは脳出血で突然逝った母を「大好きだった。宿題もせずに心配を掛けた」と今でも悔やむことがあるという。
浜松特別支援学校卒業後、障害者就労支援施設「くるみ作業所」に通った。作業所では「明るくて頑張り屋」と頼りにされてきた。
父から贈られたスーツで出席
昨年10月、スズキの社員寮などを清掃する「
スズキサポート」で、試用雇用され、働きぶりが評価されて2月には正式に就職する予定だ。父から贈られたスーツで式に出席して、「お父さんや施設の方に恩返しをしたい」と成人としての一歩を踏み出す。