視覚障がい者向け「録音図書」の新商品開発
精密モーター大手のシナノケンシ株式会社(長野県上田市:以下同社)は27日、視覚障がい者用の「デジタル録音図書」の新商品を開発、9月に発売を開始すると発表した。
ネットで情報を得るデジタル録音図書機「プレクストーク」
デジタル録音図書は、世界中で使用されている「DAISY(デイジー)」という国際標準に沿って作られている。同社ではこれまで10年にわたり、この規格に沿ってデジタル録音図書機「プレクストーク」の開発、生産販売を行ってきている。
デジタル録音図書は、全国の点字図書館などで貸し出されているが数量に限りがある。しかし、インターネット経由でファイルをダウンロードをする方法ならば、図書館などに出向く時間や手間もなく、欲しいときに欲しい情報が即座に得られる。
このことから、全国視覚障害者情報提供施設協会(大阪府大阪市)が昨年、インターネット経由で情報提供するサービス「サピエ」を開始した。しかし視覚障がい者はパソコンを使いこなせる人が少ないため、このサービスが必ずしも視覚障がい者への利便性を上げているとはいえないことが判明。
「プレクストークリンクポケット」はPCがなくても利用できる新商品として期待大
そこで、同社は、パソコンがなくても利用できる新商品として「プレクストークリンクポケット」を開発した。日本点字図書館(東京都新宿区)などに約50台をデモ機として貸し出す。便利さを体感してもらい製品を普及させていく予定だ。
新商品内容
製品名 : プレクストークリンクポケット
製品概要 : 小型軽量で持ち運べるので便利。これ1台でパソコンを使わずにCD、SD、サピエのデイジーオンラインサービスなど様々なメディアにつないでデイジー図書が聞ける携帯型デイジー録音再生機。
型式 : 本体色(ブラックまたはホワイト)によって型式が異なる。
PTP1/LINKBT0(ブラックモデル)、PTP1/LINKWT0(ホワイトモデル)
製品価格 : 85,000円(税込)
日常生活用具候補品 種目: 情報・意思疎通支援用具
視覚障害者用ポータブルレコーダー(録音再生機)
発売時期 : 2011年9月(予定)
シナノケンシ株式会社【プレクストーク】ホームページデジタル録音図書の説明や貸出などの情報提供も
特定非営利活動法人 全国視覚障害者情報提供施設協会